inoperable

今日はちょっと重たい話です。

実はスノーウィ、4月はずーーーっと下痢と戦っていました。
下痢止めを3回変えたけれど効かない、診察中に先生が見つけたしこりを病理に出したら、腺癌の疑い、という結果が返ってきました。


あくまで検査では「疑い」。あとは開けてみないと分からない。試験開腹するかい?腸の一部が硬くなっているのは知っているから、そのついでに硬く癒着している部分も切除しちゃった方が今後 腸閉塞になる危険性もぐっと減らせるよ。と先生。

6月末に旅行に行く予定をしているし、今手術しておいたら、余裕で間に合う。
このまま薬がまったく効かないような下痢が続けば、何の解決努力もしないことになる。
12歳半という年齢と天秤にかけて数日悩んだ結果 大きな病院でお願いすることにしました。

ドーベルマン手術当日。スノーウィは下痢続きで低タンパクになっているため、輸血しながらの手術となります。供血犬要員のディアナとナイル。おとなしく400mlもの採血をさせてくれる優秀な健康優良児たちです。

 

手術終了は7〜8時になるということで、家に帰って連絡を待っていました。

— が、電話があったのは4時くらい。
お腹を開けてみたら、小腸の90%がスーパーボールくらい硬くなって癒着していて、とても部分切除できる状態ではなかったと。いわゆる inoperable(手術不可)ってやつです。検査に出すための組織を4カ所ほど取り、それ以外は何もできずに閉じました・・・とのことでした。

 

そりゃあ下痢にもなるし、吸収できない以上 どんな飲み薬も効かないよな。逆によくがんばってる。

後日 病院に行き、術中写真を見ながら説明を受け、今まで手探り状態で原因を模索していたことがすべて納得できました。スノーウィにとってはただただ体力を奪われるだけの何のメリットもない手術となってしまいましたが・・・。

CDR

さらにそれから1週間くらい後に、病理にまわしていた結果が届きました。『リンパ腫』だそうです。ステロイドも抗がん剤も効かない場合、余命は数ヶ月だとのこと。

オリーブままが体調を崩したのが12歳半。7ヶ月ほど闘病しましたが、病気は違えどなんだかそんなところまでシンクロしています。12歳のお誕生日を迎えた時「来年の今頃スノーウィは生きているだろうか」と、半ば冗談、半ば本気で言っていましたが、つい1ヶ月前まで元気いっぱいですべり台で遊んでいた犬なのでなんだかまだ気持ちが追いついていけません。

ディアナ

日向ぼっこをさせないと と、デッキにマットを敷いて私は読書を。左はディアナ。このあとスノーウィがやってきて、わざわざマットの上で下痢をしました。まだまだスノーウィはスノーウィです。

 

信頼のおけるかかりつけ獣医さんでは、スノーウィの場合抗がん剤はやる価値はある。との見解ですが、飼い主としてはそもそも腸閉塞の危険が高い犬に、免疫力の下がる抗がん剤を投与して延命することに積極的にはなれないでいます。ちなみにスノーウィが腸閉塞になった場合は、安楽死を視野に入れなくてはいけないとも言われています。

犬は、人間よりずっと「今」を生きる動物。その治療をして犬が少しでも楽になるならいくらでもしてあげればいいけれど、そうでないならば。

人生の先輩にこの現状を相談しました。リンパ腫の愛犬も、心臓肥大の愛犬も見送っている方です。
『生き物を飼っている以上、必ずこういう時はやってくるのだから。私もその時はどれほど辛かったか。でも、「もう飼わない」とか思えないのよね』と。
ついさっきまで元気で、次気づいたら眠るように死んでた。そんな亡くなり方をする犬は少ない。ほとんどの愛犬家がこうして必ず辛い時期を迎える。そう思ったら、少しだけ気持ちが楽になりました。

ストッキネット下痢はなんとか止めてあげたいのでステロイドは始めました。噂どおりの多飲多尿!!・・逆に考えれば飲んで影響が出たということだし、少しは効果が期待できるということでしょうか。

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