Toer

［ちょっと昔話］
olivelagoonは今から約２０年前、“オリーブ”というワイマラナーとの出逢いから始まっています。インターネットはダイアルアップで接続していた時代。ワイマラナーと暮らしている同志を探すことが嬉しくて、オフ会には積極的に参加していました。そんな中、何故か同年代独身、ワイマを飼っていて関西圏在住。そして何故かドッグショーに興味を持った３人の変なオンナがおりました。

みんな素人ハンドラーだったけれど、並んだワイマを引いているのは大抵みんな素人ハンドラーだった時代。コーヒーを飲みながら犬談義をして、デイキャンプをするように緩い気持ちでショーを楽しんだものです。

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それから年月が経ってその代の子が次々と亡くなり、人間もそれなりに状況が変わってゆきました。それでも何故か、掠るような程よい距離で繋がり続けた３人。
そして今。その中の１人にわたしから声をかけたのです。「ディアナの子を、もらわないか」と。

正直なところ、状況的に難しいかもしれない、ただ、多少無理をしてでもこのタイミングでなければ、おそらく彼女はワイマラナーをもう飼うことはないかもしれない。私はそんなふうに勝手に考えていました。

私の打診を受ける少し前に、彼女は昔の愛犬がつけていたカラーをワイマの子が身につけて夢に登場していたとか。
「ディアナの姫を、譲ってもらえますか」と返事をくれました。

［生後６週め］

そうそう。olivelagoonのワイマ達は基本、もう断尾はしません。これは私がこの２０年ワイマラナーと密に付き合い、世界の変遷を見た上で判断しています。けれどワイマラナーの断尾の歴史は長く、アメリカのワイマラナーを始め、日本のショー関係者にもナチュラルテイルのワイマラナーは馴染みのないもの。トゥールの飼い主も断尾にはこだわりたいということで、「断尾手術に立ち会うこと」を条件に了承しました。ぜったいに生涯大切にしてくれると分かっている友人のこだわりだから。

［生後2.5ヶ月］

２歳になったトゥール。さすが、上手に育ててくれました。ちょっと飼い主側の依存が激しいけど（笑。

２０２２年の３月からショーを走り始め、後半のインターでは２回連続グループ１席の評価をいただきました。まだまだ細い。これからの子だと分かっているし身に余る光栄だから、今後も精進していきたいね。あ、高評価はいつもの信頼できるハンドラーさんの技術のおかげってのも、もちろんありますけども。

わたしはまた昔のように、こうしてみんなでデイキャンプのようなドッグショーがしたかったんだと思う。
あの頃より少しだけ同志が増えたみたい。２０年前、こんな最高な未来が想像できただろうか。絶えずワイマラナーに関わってきた私への、人生最大のご褒美かもしれない。
けれど常にたくさんで群れるのは苦手な私たちだから、これからも程よい距離感で、どうぞよろしく。

C.I.E.(FCI International Show Champion), Japan Champion
TOER AI of the Olivelagoon Jp

call name : Toer　2020.2.14