Snowy 永眠しました。

上の写真は6月1日夜のものです。水ばかり欲して、食べ物は鹿チップジャーキーのみ3枚ほど食べました。その日の夜は明かりを消しても、伏せた態勢のまま首を上げてボーッとしていました。
私はかかりつけの先生に以下のようにメールしました。
「明日、往診という名のもとに会いに来てくれませんか。たぶん最後になると思います」と。

翌朝、初めてひとりで立っていられなくなっていました。水も、食べ物もいらないと言います。
お昼に先生が看護士1名を連れてやってきて、
「ひどい貧血なので輸血してみる、ということが今できることかもしれません」とおっしゃいました。
私は正直 この段階で治療したり延命することを望んでおらず、ただたいへんお世話になった先生に最後に会って欲しかっただけだったので、少し驚いたんです。
そう言えば、この先生はいつでも全力で治療方法を考えて下さる。


私「けれど、今輸血したとしても、数週間後に同じ状態になる。せっかくスノーウィが自分が苦しくないタイミングで死ねるように準備に入っているのに、それを人間が邪魔をすることにならないかな」

先生「また同じ状態になるのはまさにそう。だけど、今のしんどい状態は一旦解消される。それと、人の犬を借りてまでするのではなく、獣医と飼い主の間で解決できることであればやってみても良いのかなと思います」

供血犬はディアナか、前回輸血に借りたナイル。相方がそれを望んだこともあり『1度だけ』ということで輸血することにしました。

クロスマッチテストのためディアナの血を採り、スノーウィにはマッチしていればすぐに輸血に入れるように静脈留置の処置だけして、先生はテストを行うため一旦病院に帰られました。

先月の手術の際 ディアナもナイルもクロスマッチはクリアだったので、おそらく大丈夫だろう。輸血の対応は正しかったのか・・人間が我慢すべきだったのでは。けれど、飼い主がやり尽くした気持ちを持つのも大切なこと。私は葛藤しながら、「スノーウィ、もう少し頑張らないといけないみたい」と声をかけていました。


それから3時間ほどのち、先生から電話が入りました。残念ながらディアナもナイルもNGだった、と。それと、黄疸も出ていました。多臓器不全を起こしているのだろう。おそらく現状はどの子の血でもダメなのかもしれない・と。

残念そうに、言いにくそうに話す先生でしたが、私はそれでスッキリした感じ。
これがスノーウィの正しい運命なのだと。

 

1時間に40㎖ のラクトリンゲル液がゆっくり静脈に入っていく。それが終わったのが夜の2時半。新しいリンゲル液はセットせずに、留置針を抜きました。
「今日も、いつもの寝室で寝よう」と、抱きかかえて2階の犬ベッドに寝させてあげました。

 

スノーウィは「もうどうにでもして」という感じ。感傷に浸っているのは人間だけです。ディアナはいつもどおりご機嫌でお布団に横になります。ああ、犬の方がなんて解脱(げだつ)できていることか。

夜の3時半頃。私はうとうと。相方は看取りたくて、ずっとそばにいたようです。
スノーウィの呼吸が荒くなり、意識が飛んだようです。最後の5分ほどは臓器が順に停止していくように強い痙攣が始まり、最後に大きく口を開けて吠えたあと、息を引き取った・・そうです。
これを見たい人、見たくない人。いつまでも脳裏に焼きつきますからね。相方は気をつかって、それが終わった直後 私を起こしてくれました。

分かっていたことだけれど、涙は出る。細かいことを思い出しては、メソメソしてしまう。
冷たい水でしぼったハンドタオルが手放せません。

 

夜が明けて、友人が会いに来てくれました。
それと、すみません。簡単に投稿できるインスタグラムとFacebookの方で先に報告させてもらいました。
家族以外に泣いてくれる人がいる。スノーウィの死を偲んで olivelagoon との出逢いを語り合ってくれる人たちがいる。スノーウィも私も、なんと幸せなことだろう。
Oliveが亡くなった時、近所の犬友だちだけではなく全国の方がお花を贈ってくださいました。スノーウィに「スーちゃんの時はこれはないよ」と、冗談めかして言っていたんです。

それが。

献花たくさんのご近所さんがスノーウィに会いに来てくれました。お花屋さんからも続々と届く。
そう。確かにOliveが健在だった頃のスノーウィは、強い親の影から他の犬に吠えかかる嫌なヤツでした。けれどOliveが亡くなってからの4年間は、180度違っていました。ご近所の犬友だちからもずいぶん可愛がってもらえるほどに。


遺影右上の写真は『嫌なヤツ時代』の腰巾着状態で自信満々のスノーウィ。左上は他の犬とも上手に付き合えるようになった晩年のもの。右下は亡くなる1ヶ月前のものです。犬の表情も、内面が変わる度に変わる。最後にこんなに優しい表情ができる犬になれた。スノーウィの一生を表現している写真たちをまとめて遺影としました。


3日夕方。宝塚動物霊園で簡単な葬儀を行い、火葬しました。

犬の葬儀

「犬にここまでする?」という方もいらっしゃると思いますが、個別に火葬してもらってお骨の説明を1つひとつしてもらい、人間同様お骨拾いをすることで、気持ちの整理がつく大きな助けとなるんです。

それと、この写真。まさにスノーウィがいろいろなハードルを乗り越えてきたひとつの証です。
このチタン製インプラントを首に入れたことにより、普通の犬と何ら変わりのない犬生を生き抜けました。

ウォブラー

スノーウィは金平糖のような子で、一緒に過ごす空間は愛らしくってキラキラしていてウキウキしました。どのワイマラナーもそれぞれ one and only ですが、スノーウィはワイマラナーらしくないというか・・本当に不思議で、特別な存在でした。

 

生前「スノーウィ、いいね、かっこいいね〜!」と褒めちぎると、自慢げに雄叫びをあげていました。
たくさんの供花に囲まれた今も「スノーウィ、本当に幸せだね」と自然と口をついて出ます。だから今も身軽になった体で、高らかに雄叫びを上げていることだと思います。

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