1月31日〜今日まで(ちょっと長いです)

飛行機雲

数日前から大好きだったドッグフードも、りんごもいちごも、
チーズさえ食べなくなったオリーブでしたが、
唯一31日に口にしたのは馬刺しでした。
「食べた!」と飼い主は喜び、細切れにして食べさせたところ、
一気に200gを飲むように食べたんです。
(そう言えば、かつおのタタキも食べてたな・・)と思い出し、
ちょうどオシメももう必要だなと思っていたのもあって、
オリーブに「かつおのタタキとオシメを買ってくるわね」と言い残し出かけました。


オリーブの寝ているところにはライブカメラが設置してあり、
外出中でも常にチェックできるようにしてあります。
帰る5分ほど前にチェックしてみたところ、とても息が荒いのが分かりました。
血液がもう少ないので心音は強く、このくらいの肺の動きはままあることだったので
「ああ、少ししんどそうだな」と思いながら車を走らせました。

帰って声をかけると安らかな顔で寝ていました。
最初は「落ち着いて寝ている」ように見えたのですが、よく見ると肺が動いていません。
もう、亡くなっていました。
体は温かく、私が帰る寸前まで生きていたことが分かりました。

私は涙を流しながらも、この1ヶ月半の闘病生活にのしかかっていた
肩の重みがふぅっと軽くなるのを感じました。


ずっと心配してくれて、やりとりをしていた親しい友人たちに報告をすると、
夜の9時すぎにも関わらず次々と駆けつけてくれました。
「プライドの高いオリちゃんのこと、
オシメをつけられる前に死のうと思ったんじゃない?」などという友人たちとの会話が
大往生だったと認めてもらったようで心地よく、
涙なしでは過ごせないその日ですら、どこか清々しい気持ちになれました。

翌朝は宝塚動物霊園に。
私達夫婦だけではきっとしんみりしすぎてしまう。
それもまだ恐かったので、友人2人と母にも同行してもらうことに。
棺に移し替え、棺中に花を散りばめ、
お坊さんにお経を読んでもらう。まさに、人間さながらのお葬式。

そして、火葬。1ヶ月半闘病していたと伝えると、
「がんばったお子様(←笑)なので、最初は少し時間をかけます」と言う。
できるだけ骨の形を崩さないための温度調整まで、人間レベル。
火葬の間持参していたお弁当を配り、
またオリーブの思い出や、普段どおりの会話を楽しむ。

1時間半くらい経った頃、係の人が呼びにきました。
お骨拾いです。
骨のパーツひとつひとつすべてを丁寧に説明してくれる。
骨の形からオリーブは、とてもよく運動してもらったお子様(←笑2回目)だということ、
嗅覚はまったく衰えていなかったことを教えてもらいました。

犬にここまでしてもいいのかな と思っていたフシもあったのですが、
一連の儀式で気持ちの整理が少しできたような気がしました。
やっぱり煩わしい儀式にもひとつひとつ意味があるんですね。


帰ってきてカドラーを洗ったり、オリーブの祭壇を作ったりしていると、
電話が鳴りました。
切ったと思ったら、また違うところから。
すべて知らないお花屋さんからでした。
そうか、オリーブのためにここまでしてくれる人達がいたんだなと、
改めてオリーブが私に与えてくれた人脈に感動したりして。

みなさま、オリーブに深い愛情をありがとうございました。
オリーブは今、ここ最近いうことの利かなかった不自由な衣を脱ぎ去り、
しばらく自由を謳歌しているのだと思います。
そしていただいたお花がすべて枯れる頃、
私の心の中に収まる予定です。

お花

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