意味のないマドちゃんが木を齧っている写真。
ミニチュアダックスのエピを見た知り合いが、こんなことを言いました。「こんな小さな子だったらお年寄りでも飼えるかしら。うちの母が最近ボケ気味だから。ほら、『犬を飼うと認知もよくなるケースがある』ってよく聞くし」と。
私、犬を飼いたいという相談には比較的ポジティブな意見を言う方なのですが、こういうケースは全力で止めますとも。
小型犬の子犬は小さくて可愛くって、人を見ると駆け寄ってきてまとわりつきます。歩いている足に。お年寄り、体の反応が追いつかずに転びます。実際にそれで「危ない」と、飼育放棄される犬はけっこういるみたいです。トイレのトレーニングも終わっていない小型の子犬。1時間スパンで部屋のあちこちで粗相をします。犬を飼ったことのないボケ気味の人に、1日中それを掃除してまわれと言うのでしょうか。そのうち鬱陶しくなって、ずっとケージに入れっぱなしになる。or 汚部屋 or 外飼いになる。というケースもたくさん見てきました。
老人ホームやそういった施設をまわるセラピードッグにより、確かに良い効果が期待できると言われるようになりました。ただセラピードッグには、別にきちんとその犬をお世話・管理できる人がいるんですよね。
誰しも自分に耳障りの良い言葉や都合の良い面ばかりを見たくなるものですが、ものごとには良い面と悪い面が必ずあるのだから。特に犬を飼うなんてことは、自分以外の命に迷惑がかからないために、悪い面を事前に熟考することはぜったいに大切。
我が家では時々、生肉を与えます。(olivelagonoshopの鹿肉、きれいですよ・宣伝♡)とっても美味しそうにガツガツ食べます。
でも幸い我が家の犬たち、なんでも美味しそうにガツガツ食べるのと、これといったアレルギーもないので、完全に手作り食はしません。
その理由は『自分ができない時・できなくなった時』を考えるからです。まず、そうなって欲しくはないのはもちろんだけれど、それは皆そうでしょう。人生、何が起こるかわかりませんから。
ただでさえ引き取り手を選ぶワンオーナードッグのエネルギッシュな大型犬・ワイマラナー。そこに加え、「ドッグフードは食べません、手作り食にしてください」「排泄は外でしかできません、お散歩は朝・昼・夕」云々なんて条件つけだしたら、『私たち家族・親族に万一のことがあったらあとの犬のことはヨロシク』と頼んだ友人はおろか、そのほかの誰も引き取ってくれなさそう。罰ゲームですやん、そんなの・・・。
自分の愛犬を一番愛して一番大切に思っているのは自分。それが分かっているから、自分が愛犬にやってあげたいと思うことを同じレベルで、他の人にして欲しいと願うのは矛盾していると思うのです。不幸なことに万一が起こった場合、愛犬が最小のストレスで次の生活をスタートできるように・・そんな、思いです。
(何もそこまで先を考えなくてもw)と思われる方もいると思います。これらはたぶん、私がワイマラナーレスキュークラブや、微力ながらに関わってきたそのほかの保護団体さんからの経験によるものです。意外とこういうケースは多いんですよ。対岸の火事ではないんです。