上の写真は通常我が家の犬たちが打っている『10種混合ワクチン』。
混合ワクチンは基本的に4種以上〜
・犬パルボ ・犬ジステンパー ・犬伝染性肝炎 ・犬アデノウイルス2型
これらは抵抗力のない子犬が感染した場合の致死率が格段に高いもの
+コロナウィルス +犬パラインフルエンザ
カゼの重篤化を防ぐ。カゼと言っても子犬や老犬は苦しむ期間が長引き、複数頭に接触する環境の場合はあっという間に全体が感染する
++レプトスピラ
7種以降はレプトの型が増えていく。レプトの型は実に250以上と言われているが、主に身近にあるものがワクチンとして選ばれている。こちらは健康な成犬でも死亡率が50%以上と言われている怖いウィルス
時々ワクチン不要説を目にすることがあるが、せめてブリーダーから子犬を託され、ブリーダーが指定したタイミングで追加ワクチンを打つことだけは抜かないで欲しい。新しく子犬を迎えた飼い主がワクチネーションを甘く考えていたために命を落とした子や、九死に一生を得てなんとかこの世界に戻ってきた子も事実として知っている。
子犬の時に打つワクチンの回数は、なぜ複数回なのか
1回目の抗体はワクチンを打っている母犬から引き継がれると言われている。その効果が切れるタイミングをだいたい生後1.5ヶ月とし、生家であるブリーダー宅が責任を持って打つ(獣医に打ってもらう)。
ただし個体差があり、この時点で母犬の抗体が残っている子にはワクチン接種による免疫獲得が不十分に終わる場合がある。
そのため、その接種から1ヶ月後に念押しでもう1度接種する。
・・・通常はこの合計2回でいいと私は考えているが、多くの獣医は3回接種を推奨している。なぜなら子犬の入手経路や住んでいる環境までいちいち確認できないから。
ペットショップから手に入れた子犬は、もしかしたら1度も打っていないかもしれない、母犬もワクチンを打ってもらっていない犬かもしれない、現在住んでいる環境が子犬に適していないかもしれないーそんな失礼なこと聞いて、飼い主の機嫌を損ねるくらいならもう面倒くさいから総じて『子犬のワクチンは3回』と言っておこう。となる。
最低限、飼い主はワクチンに入っている病気を理解しておくこと

パルボ、ジステンパー、ケンネルコフ、レプトスピラ・・何が媒介するのか、どういう環境で罹りやすいのか。
ワクチンさえ打っていれば重篤化が防げる病気なのに、1度罹れば強力な感染力をもって周囲に撒き散らし、死に繋がる重篤症状になるものも多いため、獣医によっては受付すら拒否することも珍しくない。
決して稀有な病気ではないからワクチンが存在する。愛犬家と自称するならその恐ろしさは知っておくべきだと思う。
ワクチン自体にアレルギーを持ってしまって逆に打つことによるデメリットの方が大きい犬は、その代わりに抗体検査* をする。抗体が弱ければ、感染しそうな環境(不特定多数の犬が出入りするような場所)には行かないようにするなど神経を使う方が良いだろう。
例を挙げれば、ケンネルコフは簡単に空気感染する。抗体を持っている犬でも抗生物質を併用しながら長期間 咳と戦う(通称100日咳とはよく言ったものだ)。
年に1度の接種は必要か?
『年に1度の接種』は個体としての視点からは、短すぎると考えている。
ドッグランやそのほか公共サービスの施設の多くが『接種1年以内の証明書』が必要なので、そちらの視点からは必要なのだろうけどこれも、先の子犬の回数を同じこと。1匹1匹の抗体が切れる期間になんていちいち寄り添えないから、「1年内だったらすべての犬が大丈夫だろう」的な考えなのだと思う。
それは不特定多数の出入りを健全に管理する施設としては当然で、別にそれが悪いことではない。
・・・まぁ、そんなことで我が家の犬たちは現在『だいたい2年以内に1度』のペースで落ち着いている。すべては自己責任。
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*抗体検査…1つ1つに抗体が持続しているか検査できる。ただしレプトは対象外。あくまでもアレルギーのある子や抵抗力のないシニア犬、ワクチンそのものに疑問を持つ飼い主さんのためのもの。「混合ワクチンは金がかかる」と思われている方は、抗体検査の方が高くつくので対象外である

