一時預かりボランティア ということ

こういうことを始めて、4年くらい経つと思います。
自分のキャパを越えないように、私が預かれる保護犬は基本的に1頭と決めています。

保護時は目もうつろで至る所で排泄をし、食べ物のニオイがすると人間を押しのけて必死に食いつく— それが、過酷な状況下でなんとか生きて来た犬たちの姿です。体調も悪いことが多く、私の能力ではホント、1頭でも最初は日常生活に支障が出るんです。


我が家の犬と同じ質の食事を与え、運動をさせ、室内で暮らさせて清潔を保つ。そんな生活を共にしていくうちに、吸収力の差はあれど、最初は野獣だった犬が次第に人間に信頼を向け、マナーを身につけていきます。
これが「家庭犬」の目覚め。一時預かりボランティアをしていて、一番嬉しい気づきをもらえる時です。

1度家庭犬に目覚めると、その犬の学習スピードは加速するように思います。こうなるととても楽で少し可愛く思えてきて、わりとクールな私ですら(誰ももらってくれなければ、いつまでもうちに居てもいいよ)と思ってしまいます。
実際、お声がかかるともちろん嬉しい。でもその反面 ちょっと残念な気持ちになる自分がいるのです。

1

かと言って、それがキャンセルになるとがっかりする。なんだ私。あまのじゃくか。と自問自答しながらやっています。預かり犬を1頭にしているのはもうひとつ理由があって、万一 ずーっとお声がかからなくても、焦らずに私と少なからず縁のあったその子の生涯を保証するため。アニマルホーダーにならないためです。

実際、そうなってしまったら一時預かりボランティアもできなくなるのですけど。今のところ、地味にコツコツ続けることができています。・・・さて、パーシモンはどなたと縁があるのでしょうね。

いろいろ葛藤や矛盾はついてまわりますが、犬を道具扱いしない、自分のキャパの範囲内で1頭でも多くの犬が「自分の犬はパートナーであり、家族だ」と言ってくれる人間のもとで暮らせるようにお手伝いする。その思いだけはブレないでやっていけばいいかなー なんて思っています。

2

3

SNSでシェア
  1. chikako より:

    私も美保さんは「手ごわい保護犬を幸せな家庭犬に育て上げる」というすごいことをシラッとした顔でやってのける人だと感動と尊敬の念を抱かずにはいられません。なかなか出来ることではないですよ。お金も時間も根気も、エトセトラ。来たばかりのパーシモンにびっくりして、それから会うたびにどんどん変わっていく様は感動です。
    ワイマのことを何も知らなかった私が今、MJと共にハッピーに暮らせているのは美保さんがいろいろ教えてくれるから。感謝です。保護活動、たいしたことは何もできないけど応援していますね。

    • olivelagoon-miho より:

      いえいえ、なんか、すみません。本当は、一時預かりボラってわりと誰でもでけるんですよー って印象をもってもらいたかったのですが。
      何もしていないことないですやん。千加子さんは千加子さんのやり方でいつも協力してくださっています。

  2. まお より:

    もうそんなになりますか。
    遠くからではあるし、個体によってスピードはバラバラでは有るけれど、みんな家庭犬となっている姿を見て、実は美保さん偉いな〜〜と、思ってます。
    応援しか出来ないのだけどw

    天邪鬼じゃないよ。
    手をかけ同じ場所で生活した動物に情が湧くのは愛犬家としては当たり前だもんね。
    ま、そういう情が湧かない人のせいで一時預かりという愛護活動があるのだけど…

    私も環境さえ許せば…と、言っていたけど来た当初のパーシモンを見ていると私の性格では一時預かりとか出来ない気がしている(笑)
    mihoさんぐらいの大らかさが必要だね。

    なので、私は応援だけw

    • olivelagoon-miho より:

      そだねー、真央ちゃんには向いていないかも・・
      サポートのやり方はいろいろあるから、真央ちゃんは今やっている形を続けたらいいのではないかな。

Leave a Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です