ワイマラナーの運動量について

散歩をしていると「運動量要りそうね」「家の中で自由にウロウロさせているの?大変そう」などと、声をかけられます。声をかけてくださる方の「大変」の基準が分からないのですが、私は「それほどでもないですよ」と答えています。

犬を外に連れ出すのは、重要なことですよね。前述で質問された方の意図は「運動量が足りないと、大変な問題行動を起こしそう」ということを暗に示唆しているのかもしれません。本当は、外に連れ出すのは運動のためだけではないんですけど。

みなさんは、日々ご愛犬とどれくらいの時間をお散歩に割いておられますか。私は愛犬と週に1、2度はお互いの楽しみとして山散歩を2時間ほどしますが、普段のお散歩は近所の住宅地を一周したり、公園に行ったりする程度で1日1回だいたい40分。ショーイングしている時は筋肉をつけるために自転車運動を加える程度。雨の日は引きこもりです。

ドーベルマン、スタンプー、ゴールデン、バセンジーなどありがたいことに他にもいろいろな犬種と暮らす経験をさせてもらっていますが、『ワイマラナーだけ特別に運動量が必要』と感じたことはありません。


ご承知のとおり、ワイマラナーの胸が深いのは、一日中 山を駆け回ってもバテないような大きな肺をもっているからです。
もしご自分の愛犬がハイパータイプ(※元気いっぱいで体力を持てあましているタイプ)で、運動量を増やすことだけで問題行動を解決しようとしたら、人間が先に壊れちゃいませんか。

毎日ドッグランに連れて行き、爆走させ、疲れさせて何とか一緒に暮らしている、という方がまだいらしたら、それは0から一気に100までテンションを上げる練習をしているということに気づいて欲しいのです。そういうタイプの犬こそ、運動量を増やすのではなく脳を育てる練習が必要なのだと。


ワイマラナーはもともと飼い主ひと筋の犬です。私たちが愛犬のことを想い、尊重するのと同じように、彼らも人間である飼い主のことを尊重してくれるようになります。知識がつけば。

今、我が家にいる Diana はオンとオフの区別をはっきりつけられるとてもやりやすい犬ですが、過去私もハイパー犬を経験しています。(それもまだワイマ初心者の時に)
だから、その気苦労は分かります。飼い主の力量にもよりますし、一概に世間的に提唱されている躾で解決できるものでもないということも。
思うとおりにいかなくて落ち込んでしまった時は「自分だけじゃない」とか思っておおらかに向き合ってください。頑張って愛犬の問題行動と向き合っている人を、誰も責めたりしません。


山の中を走り回り、何か獲物を見つけたときの愛犬の姿は「ああ、ワイマラナーオーナーになって良かった・・・」と思うほどキリリとして美しいものです。そして呼べば、すぐに飛んで戻ってくる。

私が愛犬との散歩で気をつけている点は、先にも書いたように毎日いろいろなルートを変えて通ること。車が行き交う道路ではヒールウォークをさせたり、広場ではリードの延びる安全な円周圏内だけフレキシリードにしたり。山の中で人が来ないようなところではこっそりフリーにして呼び戻しの練習をしたり。これらは運動のためというのももちろんあるのかもしれませんが、脳を育てるために外に連れ出しているんです。「運動をかける」というのは我が家の場合、朝の自転車でのトロット15分程度のことかもしれません。

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