繁殖するということ

物ごとというのは、適当にやってる分には何の苦労もないもの。
こだわってその道を突き詰めようとしてゆくと、最高の一瞬のための孤独な旅が始まるのです。

 

ワイマラナーは日本国内でもずいぶん増えましたが、プールはまだまだ狭い。
狭いなかでブリードを続けると、遺伝疾患の陽性やキャリアがぶつかり、重篤な遺伝病を発症する子が生まれます。
犬種が流行りだすと、DNA検査や血統書、その犬種のスタンダードを重要視しない繁殖屋が繁殖し始めますが、多くの純血種がそうであるように、ワイマラナーもいろいろ遺伝病の可能性をもっていますよね。
眼、免疫系、泌尿器系、血液循環器系。大型犬なので股関節も重要です。
健康面以外でも、血統が偏ってくると体が小さくなる傾向があるように思います。

志あるブリーダーは海外の優良ブリーダーと交流し親交を深めて良い犬を譲ってもらう、または牝犬のシーズンになると一緒に渡航し交配させてもらってまた一緒に帰ってくる・・という方法をとっています。
さらっと書きましたが、並大抵のことではありません。語学力や費用のことはおいておいても、まず海外のブリーダーが日本人に振り向いてくれるためには、それまでにドッグショーへの積極的な参加も必要です。

自分の愛犬を繁殖に使う、ということは、とても特別なことです。基本的にはしなくて良いこと。だって愛犬にとっても、大変な負担ですから。この子だったら見てるだけでずっと惚れ惚れできるような子を生み出せるのではないか、という思いが強くなった時にのみ、私はもてる力と拙い知識すべてを絞り出しながら繁殖計画を立てます。

 

今回の繁殖計画、実は3年越しです。
何度か失敗しているのでディアナの年齢的にもラストチャンスでした。
日本国内ではまだまだ珍しい、また、私の知る限りですが国内のワイマラナーでは初!かもしれません。このたびアメリカの王道血統の男の子の凍結精子/人工授精での交配に成功しました。

子犬情報

犬友だちの近しい人に、私はこうこぼしたことがあります。「趣味にこんなにお金をかけていいのかと自問自答することがある」と。その人は言いました。「え?趣味だから、お金かけるんでしょ。商売でやってるんだったらこんなバカなことできない」
(所ジョージさんが昔言った、『遊びだから本気でやるんだよ』に通ずるものがあると思った)

*まだ受胎確認できたばかりです。頭数確認も少しだけ先の話になりますので、順調に成長しているのを確認できてからオーナー募集を考える予定です。まずはご報告まで

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